六曜とは

先勝 友引 先負 仏滅 大安 赤口

六曜(ろくよう・りくよう)とは「先勝」「友引」「先負」「仏滅」「大安」「赤口」の6つを指します。

六曜の歴史

葬儀や法事の際には友引が意識されますが、元来、中国で「時間」を区切る際に使われていた考え方です。鎌倉時代に中国からこの考えが日本に伝来された際には、時間の吉凶を占う指標として用いられました。

①日中の太陽が昇っている時間帯

②太陽が落ちるまでの時間帯

③夜が始まってから終わるまでの時間帯

の3つの時間帯を、計6つの時間帯に分け、それぞれにこの六曜があてられていたのです。そもそも六曜の曜は「星」を表した漢字で、星は金(きん=お金)の印象、想像させることから、六曜は賭博で選択する際にもよく利用されていたそうです。博打の占いでしょうか。

そもそも六曜の名称や解釈、順序伝来から少しずつ変化しており、小泉光保の『頭書長暦』においては、六曜が大安、立連、則吉、赤口、小吉、虚妄となっています。現在の先勝、友引、先負、仏滅、大安、赤口が定着したのは江戸後期と言われています。その後、明治時代の暦改正により、現代のような「日」の吉凶を占う指標に変遷してきたようです。

六曜の決め方

六曜は旧暦を基準に決められます。旧暦は月が新月になる日を1日として決めます。但し、月の満ち欠けのサイクルは約29.5日と、12ヶ月分では約354日になり、実際の一年の日数より11日程短くなるわけです。つまり約3年経つと約1ヶ月、6年で2ヵ月の差が出てきてしまうのです。このため閏月(うるうづき)を導入して、1年を13ヶ月とする年が19年に7回ぐらいの割合で存在するのです。

旧暦の基準

旧暦の標準となる新月の日付は、毎年2月1日に国立天文台にて翌年の祝日と月の満ち欠けの標準中央値が発表されます。国立天文台 天文情報センターでは、 暦計算室として 日の出入り・月の出入り・月齢など、こよみに関するさまざまな情報を提供しています。 →国立天文台

国立天文台六曜

六曜の考え方

「先勝」の意味や読み方

読み方 せんしょう・さきかち・せんかち

考え方 先勝は「なるべく先まわりして行動する」と良い日とされており、午前中が吉、午後は凶の時間帯。つまり先勝であれば時間を問わず吉というわけではなく、午前中は吉とされているものの、午後2時から6時までは凶ということなので要注意です。お届け物などは午前中がよいでしょう。

「友引」の意味や読み方

読み方 ともびき・ゆういん

考え方 元々は元々は、勝負事をしても引き分けになる日という意味から共引とされていたようです。現在では「友引」は「友人を引き込む」とされている日なので、葬儀は行わない地域が多いです。火葬場は友引には休業するのが決まりでした。しかし、現在では六曜を気にしない人も増えてきていますし、埼玉県秩父地方などでは友引に関係なく、葬儀が行われています。地域によって葬儀、火葬などは様々のようです。

反対に結婚式には良い日で、友人を結婚に導く日とも考えられています。朝は吉・昼は凶・夕方は吉。

「先負」の意味や読み方

読み方 せんぷ・せんふ・せんまけ・さきまけ

「先負」は午前中が凶。午後が小吉です。先勝は午前中が吉と言われているので先負は午後が吉だと思われがちですが、先負の午後は特に良くもなく、小吉。先負の日は「平常を装って吉」といわれ平穏に過ごすことが吉とされています。何か用事を行う時は、午前中は凶ですが午後からは吉となっているので、午後からの方がよいと言われています。

「仏滅」の意味や読み方

読み方→ぶつめつ

仏滅とは「物が滅する日」ですが、仏事にはよい日とも考えられています。また区切りの意味で別れたい人との別れや悪縁を断ち切り、人生をリスタートするには適した日とも言われています。引っ越しにはこの日が良いという考えもあります。ただし、お祝い事、結婚式、結納などはこの日を避けるのが一般的です。

「大安」の意味や読み方

読み方→たいあん

新しい物事を始めるにもよい日と言われているので、引っ越しや地鎮祭、お参りなどを行う際に大安を選ぶという方も多くあります。内閣の組閣も大安の日を選んで行われているようです。

一方、大安は「やってはいけないことが何もない日」のことでもあり、この日は大吉だと思われがちですが、「大いに安し」という意味をそのままとると「特に害のない日」となり、実は「小吉」のような日という意見もあります。ただし、やってはいけないことや凶の時間帯がない分、結婚式などの長い時間帯で執り行われる行事はこの日にすると良いと考えられています。

「赤口」の意味や読み方

読み方→しゃっこう・じゃっこう・しゃっく・じゃっく・せきぐち

赤口は、「丑寅の刻(=午前2時~4時)」の時間帯の六曜で、古来より魔物がいると考えられてきました。日を占うものとなった今も不吉な日とされています。仏滅が「物が滅する日」であるのに対し、「赤口」は全てが消滅する日と考えられています。特に赤という字から連想させることから、火や刃物に要注意する日と言われています。「大凶」とも言える日ですが、午前11時から午後2時だけは吉となります。この日は災害対策などひとつ普段の行動、環境を引き締めて考える日としてもよいかもしれません。